朝日の御旗

作詞　中村秋香
作曲　楠美恩三郎


朝日の御旗朝日の御旗
描ける朝日は東の海の
波路照らしてみるみる昇り
世界に長く輝く朝日

朝日の御旗は我が天皇の
叡聖文武御稜威の姿
赤きはやがて我が国民の
忠誠義勇心の匂い

風長閑なる豊秋津州
国の姿と都に鄙に
打ち靡きても我民草の
仰ぎ尊む御旗の朝日

一度高く指し仰ぐれば
黒雲迷い雨風吹雪き
雷電霹靂天地を動かし
龍は驚き虎は慄く

二度空に閃く時は
雨風止みて雲霧消えて
静けき山にのどけき海に
輝き渡る朝日の影

世界万国地球を挙り
いずれか仰がんこの朝日影
尊き御旗や畏き御旗や
朝日の御旗朝日の御旗

天津日影

作詞　中村秋香


天津日影を覆う野蛮の雲霞
文明見を得ず開化いかで望むべき

討てや正義の賊興論己に在り
正邪曲直は猶火を見る如し

至尊赫として怒り国民皆奮う
舳艫相銜み朝日の旗相望む

来たり味わえ義勇に鍛えし日本刀
日本魂の鈍きか鋭きか切れ味を

大義存するところ神明加護を垂
高千穂鷹翔けり神宮神馬奔一る

向かう所は破れ攻群れば是潰ゆ
決河破竹の勢い山河皆震動す

火焔城を包むあたかも躑躅花
ただ見る朝風に素旗伏し靡けるを

時に盛に起る四面凱歌声
雲霧跡もなく空は清し日の御旗

凱旋の祝い

空も長閑に新玉の
春を迎えて秋津州
風も静かに祝いつる
程もあらせず武士の
八十氏川に立ち騒ぐ
波の夜昼暇なく
君は臣等を引き連れて
臣は君にも従いて
戦の庭に先駆けて
打ちつ打たれつ共中に
実に勇ましきますらおの
若き同胞二人連
向かうやにわに飛び来るは
雨か霰か白瀧の
岩をも砕く黒金の
弾に当りて兄弟は
世になき人になりにきと
故郷人は伝え聞き
皆打ち守りて難き居る
折りしも事無く帰り来て
旋会逢瀬のありけるは
ますら武夫の潔よき
大和心をしろ示す
弓矢の神の恵みにて
功績は世々に残るらん
功績は世々に残るらん

蓋平城攻撃の歌

旅順を落とせし第二軍
出でやこれより第一の
我が軍隊と連絡を
通ぜんものとて進戦す

示し合わせし大一軍
前後ろより蓋平を
固めど敵の軍勢は
宗慶将軍頼みとし
　
その戦の烈しさは
金州の如きの類かは
龍を書ける旗印
立てて屈せず走らずに

河を真中に挟みつつ
追いつ追われつ戦の
たけなわなりし頃を見て
大将下す大号令

忽ち起る吶喊は
山をも貫けんばかりなり
さすが名高き宗慶の
部下の兵士も避易たり

敵は浮き足見えたるぞ
いざや進めよ兵と
吹しく喇叭の音につれて
今は崩せり敵の陣

戦軍

作詞　中村秋香
作曲　目賀田万世吉


向かう所に敵はなく
陸路に海に押し立てて
百戦百勝打ち頻る
我が皇軍の勝鬨は
普く地球を揺り倒し
万代までに震うなり

さも凄まじく吹雪きつる
沖津波風平らぎて
光清かに差し昇る
我が日の本の朝日影
亜細亜をなべて照らしつつ
世界に遍く輝けり

ああ心地よや勇ましや
天地分かれし昔より
世に例えなく類なき
誉を得たる今日ならずや
祝いて歌え同胞よ
歌いて祝え同胞よ