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陸・海軍礼式歌
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作詞 西條八十
作曲 福田恒治

月影冴える前線で
慰問袋を開けてみりゃ
ころりと落ちた石一つ
幼い心が鉛筆で
添えた手紙が身に沁みる

僕等の為、勇ましく戦って下さる兵隊さん。
貴方に慰問袋を送りたいと思いましたが、
僕の家にはお父さんが無く、
お母さんと二人きり、貧乏で、
慰問袋へ入れる物もぽっちりしかありません。
ここに石を入れておきます。
これは二重橋前の広場の石で、
今日頂いて参りました。
この石には、今日まで、
何千万という日本の国民が歌った君が代や
天皇陛下万歳の叫び声が染み込んでいます。
この石をお体に付けて、
御国の為にしっかりと戦って下さい。
そして首尾良く凱旋の時には、
この石をもとの広場へお返し下さい。

吉田一男 忠義な兵隊さんへ

短い文にありありと
浮かぶ都の二重橋
あの玉砂利に手を付いた
祖国を発つ日の感激が
胸に火のよに蘇える

溢れる涙感激に
濡れて頂く石一つ
この身は散って紅の
血潮でこの石染めるとも
手柄立てずに帰らりょか
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