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陸・海軍礼式歌
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作詞 松坂直美
作曲 倉若晴生

可愛いお前と二人連れ
水棹片手に舟唄で
漕いで流して西東
船頭暮らしは楽しいね

国の為ならねえ貴方
板子枕も厭やせぬ
まして夫婦で住んでいて
不平言うては相済まぬ

空の月さえ一人旅
俺とお前は二人連れ
たとえしがない船頭でも
住めば都さ水の上

何が恋しゅうて葦切は
今日もひねもす鳴くのかよ
真菰隠れの月見れば
なぜか戦地が偲ばれる

遠い北支の雲の上
きっと弟もこの月に
生まれ故郷の舟唄を
一人歌っているだろう
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作詞 佐藤惣之助
作曲 三界稔

雲焼け日焼けはしちゃいるが
俺もお前も花盛り
若い血潮のこの意気を
敵に存分見せてやろ

出動準備のその前に
故郷へ手紙を書くならば
俺もよろしく言ったとな
君の妹に言うてくれ

急ぐな急くな無理するな
散らば桜だ日本の
強い正義の見せ所
捕虜にゃ情けをかけてやれ

命令一下颯爽と
皆張り切れ思い切れ
何をにこにこ笑っとる
さては手柄の支度だな
作詞 田村和夫
作曲 多紀英二

パパヤの実も甘く
波は囁く夢の島
宵の一時渚を行けば
南十字の星影淡く
月も飛沫に濡れて出る
ああああ黄昏の南海よ

サイパンの海青く
離れ離れの島と島
通う鴎に便りを頼み
カヌー漕ぎ寄せ希望の歌も
沖の珊瑚の島の影
ああああ黄昏の南海よ
作詞 時雨音羽
作曲 細川潤一

星の降る夜の薔薇の花
白い支那服月の眉
広東の踊り子は
意中意中よ吾意中
歌であの人呼んでいる

胸に真紅な花の色
揺れる耳輪がちらちらと
夢探す黒い瞳よ
意中意中よ吾意中
今はあの日の花も無い

すすり泣き泣き夜を行く
破れ胡弓の主は誰
広東の踊り子は
意中意中よ吾意中
月を仰いで呼んでいる
作詞 西條八十
作曲 竹岡信幸

春は曙鶯鳴いて
覚めて嬉しい兄妹
母と添い寝の幼い夢よ
昔恋しや懐かしや

可愛い手箱の姉様人形
落ちて壊れて泣いた時
泣くな妹と黒髪撫でた
あの手あの声懐かしや

広いこの世に兄妹二人
いつも離れず暮らそうと
堅く交わした優しい誓い
あの日あの頃懐かしや
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