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陸・海軍礼式歌
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波穏やかに風絶えて
立つ霧暗き玄海の
波路遥かに差し掛かる
我が運送の常陸丸

乗員七百有余名
皆これ干城貔貅の士
敵と雌雄を決せんと
勇気誰かは劣るべき

俄に轟く砲声は
唯事ならずと聞く内に
敵艦忽ち現れて
打ち出す弾丸は雨霰

降れと敵は励むれど
我には立つべき白旗なし
死すとも引かず退かぬ
日本男児を知らざるか

弾丸我に命中し
機関は砕け火は起り
流るる血潮と諸共に
屍は算を乱したり

腰に剣を帯びれども
手に手に銃は握れども
船その艦にあらざれば
戦われんが口惜しや

今はこれまで死すべしと
決して騒がぬ須知中佐
捨つる命は軽けれど
連隊長の任重し

残して敵に渡さじと
手ずから火に焼く連隊旗
炎は煙と消ゆれども
赤誠いかで消え失せん

数万の敵を取りひしぐ
勇も施す所なく
運命船と共にして
殉ぜし六百余名の士

沈みし屍も帰らねど
壮烈鬼神を泣かしめし
最期は日本軍人の
鑑とあらん千代かけて
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暴慢無礼の敵兵を
縦横無尽に打ち懲らし
万の国に日の本の
御稜威の光を隅も無く

輝かしたる御軍の
今日しも勝鬨勇ましく
命を捨てて尽くさんと
名残を告げし故郷に

誉れを負うて帰るなり
鉾を枕に結びたる
仮寝の夢も今ははや
覚めて皇国の筑波嶺や

富士の高嶺も笑ましげに
寿祝う国民の
声を木魂に響かせて
喜び迎う万々歳
作詞 真下飛泉
作曲 三善和気

今日の目出度き凱旋を
迎えん為に勇士等の
長く子孫に伝うべき
名誉を歌い数うべし

まずは我が二十連隊は
明治三十七年の
五月五日に勇ましく
いよいよ征途に上らんと

桂大佐に率いられ
練兵場を後に見て
親兄弟に送られつ
足並み高く進みしが

神戸の港を船出して
大孤山へと上陸し
王家屯なる初陣に
敵騎二百を踏み躙り

血祭り良しと祝いつつ
巌磐嶺分水嶺
折木城と追い迫り
追い落としつつ進軍し

欧露の精を掻き集め
クロパトキンが死守したる
天下分け目の大戦
遼陽城に向かいたり

我が連隊はこの時に
上官長を失いて
死傷は山と重なるも
陣地一寸退かず

将校全て無くなりて
任務はいよいよ重ければ
古兵がすかさず躍り出で
指揮を執りたる隊もあり

やがて起こしし突撃に
堅塁遂に陥りて
第一番に遼陽の
東南門を占領し

我が連隊旗真っ先に
大和颪にはためきて
感状ありし勲功は
いつの世にかは忘られん

次は沙河の会戦に
時は十月十二日
水も寝沈む夜半頃
丸井少将長として

敵が要地と死守したる
三塊石山夜襲して
遂にこれをば奪いしは
類稀なる勲なり

それより後は冬籠もり
春を迎えて揚々と
厚き氷も解くる頃
奉天付近の大戦

この時歩兵と工兵は
万宝山を抜かん為
堅く守れる胡老屯
角面保に打ち向かう

こはこれ三月二日より
七日に渡る六日間
およそ歴史にまたと無き
苦戦の内の苦戦にて

三十門の砲の前
屍は山と重なるも
逆襲数度に及べども
我は一歩も退かず

忠誠無二の我が兵は
鬼神も驚く勇気もて
遂にはここを打ち破り
万宝山を奪うたり

かくて奉天付近なる
この戦も勝利にて
すかさず全軍追撃の
鉾を揃えて進みしが

折しもここに両国の
平和は図らず結ばれて
我が第二十連隊も
凱旋する日となったれば

今日まで所々の戦いに
血をもて錦と飾りたる
高き誉れの連隊旗
迎えて仰げや諸人よ
作詞 真下飛泉
作曲 三善和気

ああ我が大山元帥は
もと鹿児島の藩士にて
英雄西郷隆盛と
血を引く従弟の間柄

真や優れて早くより
スイス国に留学し
明治の四年に帰朝して
陸軍大佐となられしが

明治九年に熊本の
敬神党を討ち鎮め
翌年西南戦争には
私情を捨てて勲あり

続いて欧州各国の
兵制視察を遂げられて
やがて陸軍大臣の
重き位に就かれしが

かの日清の戦には
我が第二軍に長として
大連旅順を陥れ
威海衛をも取り給う

かくして次第に累進し
我が帝国の元帥と
衆に仰がれ給いしが
日露の戦争始まって

七月六日に遥々と
陛下の勅を畏みて
満州軍を統べん為
進んで御渡海なされたり

これより以前我が軍は
諸所の戦に勝ちを得て
今や一挙に勝敗を
決せんものと勇躍し

八月夏の末つ方
クロパトキンが死守したる
遼陽城に向かいしが
難無くここを攻め取って

十月半ばの沙河にても
戦線広き大軍を
左に右に神妙に
手足のごとく働かせ

翌年一月下旬には
黒溝台に会戦し
三月上旬奉天の
大戦争に至るまで

児玉対象諸共に
軍略智謀湧くごとく
勝算歴々たなぞこに
玉をば握る事ならで

この度こそは危うしと
汗を握れる世界をば
見事に勝ちを制しつつ
驚嘆させしも幾度ぞ

さ我将軍年既に
耳順に近き老いの身の
御国の為と言いながら
かの満州の二年や

苦労はさせじの御心か
陛下は「既に和はなりぬ
凱旋せよ」と有難き
仰せを下し給いたり

部下の将士に先立ちて
帰るは本意にあらねども
勅命さらに畏しと
奉天城を出で給う

陛下はなおも侍従をば
迎えの為に遣わされ
我が民衆も万歳を
唱えてお迎え申したり

さても陛下の御前に
立ちて戦の事々を
奉告なされし大将の
感慨いかに深からん

げにその名の大山の
揺るがぬごとき英風と
はた温厚の心情は
三つ子もお慕い申すなり

ああ陸にこの大将あり
海には東郷大将あり
並びて国の礎と
世界の上に高からん
作詞 佐々木信綱

夜風冷たく篝火揺れて
月は照らせり露営の臥所
血潮に塗れし靴をも脱がず
静かに眠れり数百の勇士

海原越えて故郷の家に
父母共に夢にゃ語る
シベリア千里逃ぐるを追うて
敵の都を夢にゃ囲む

昨日の戦友今宵はあらず
ありし昨日の夢にゃ偲ぶ
金鵄の印妻子に見せて
喜ぶ見つつ夢にゃ笑う

夜霧冷たく虫の音細く
月は照らせり露営の臥所
荒野の上にきびがら敷きて
静かに眠れり数百の勇士
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