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陸・海軍礼式歌
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作詞 時雨音羽
作曲 田村しげる


祖国を思う一筋を
愛機に載せて雲の上
つばさ つばさ
空行くつばさ
雲とつばさ
血潮に似たる夕陽も悲し

一つの花に二つの手
三つの星は我が命
つばさ つばさ 
空行くつばさ
国境越えて
いつの日か帰る

雲を貫くプロペラの
風にも似たる我が恋よ
つばさ つばさ
空行くつばさ
昨日の友は
今日影もなし
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作詞 佐藤惣之助
作曲 古賀政男


海は朝紅 緑の波に
艦旗颯爽と靡かせて
皇国の護りと翔けり行く
若き我等の太平洋

巡れ南洋 千島は北に
躍る黒潮 乗り越えて
海の彼方に立つ虹は
ここぞ我等の生命線

雲に轟く重爆撃機
波に風切る戦艦は
極東護る躍進の
猛き我等の双翼

ああ南北の極まる所
怒涛砕けて雪となり
潮は日本の花と咲く
若き我等の太平洋
作詞 南條歌美
作曲 山下五郎

粉雪降り積む丘の上に
消えて行く行く橇の鈴
今宵別れていつまた逢える
君のマスラのララ紅の月

尽きぬ名残の高原に
降るは情けの雪ばかり
恋し懐かしあの鈴の音が
胸に帰るはララいつの日ぞ

空を眺めりゃ白銀の
月も侘しく照るものを
君と別れた夕べの丘に
我が身一つのララ影法師
作詞 河内義之輔
作曲 阿部武雄

広野遥々暮れ行けば
馬も我が身も愛おしや
急げ幌馬車丘越えて
行けば懐かし灯が見える

国を離れて旅暮らし
せめて結んだ夢さえも
どこへ流れて消えるやら
星の明かりに鈴が鳴る

着いた酒場の灯りの影に
組むは愛しの面影よ
熱い思いで濡らす酒
弾けよ涙でバラライカ
作詞 高橋掬太郎
作曲 江口夜詩

御国の為に銃執りて
出でて行方も何百里
守る我等の生命線

お心残りの無いように
私ゃ銃後の襷掛け
励む家業も二人分

露営に更けし月の下
読むは未練の文じゃない
後れ取るなと母の手紙

覚悟を決めた人じゃもの
どこで散ろうと泣きはせぬ
泣いちゃ勲に傷が付く

捧げた命ますらおの
またの逢瀬は万代の
匂う九段の花の下
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