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陸・海軍礼式歌
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作詞 門田ゆたか
作曲 杉山長谷夫

支那のランプよその昔
どこの館でどんな娘が
夜毎灯影に泣いたのか
笠に涙の跡がある

支那のランプよその昔
若い二人に燃えていた
恋の炎も消えたのか
火屋も煤けて春が行く

支那のランプよ古ランプ
沈む夕陽に散り散りに
兄も弟も泣いているか
肌に冷たい風が吹く

支那のランプよその昔
夢に偲んで点す灯も
涙ぐむのか咽ぶのか
揺れる炎に泣けて来る
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作詞 宇野美樹
作曲 長津義司

紅い夕陽に熱砂を浴びて
駒は嘶く国境
鈴も途切れに行くキャラバンの
後姿が目に沁みる

可愛いクーニャン胡弓を抱いて
どこへ行くやら町外れ
渡り鳥より一足先に
来たぞ台地に秋が来た

夜の円居は海山越えて
故郷の噂に花が咲く
意気を鼓舞して盃酌めば
月も微笑む高梁酒
作詞 内田つとむ
作曲 島田逸平

霧が降る街を一人帰る夜は
なぜか侘しい乙女の心
繻子の小靴に踏む足さえも
いつかほろりと乱れがち

窓に流れるギターの調べに
金の耳輪が仄かに揺れる
濡れた睫に憧れ秘めて
夢を見るよな黒い瞳よ

誰が捨てたか赤い薔薇の花
濡れて萎れて涙の花か
呼んでいるよなあの窓の灯に
更けてハルピン霧が降る
作詞 門田ゆたか
作曲 阿部武雄

蘭の花咲くあの頃よ
皆昔の夢だけど
なぜか今でも忘られぬ
濡れた瞳に浮かぶのは
山の彼方の白い雲
恋し故郷アア

蘭の花散るその頃にゃ
別れ別れに北南
どこでどうしているかしら
涙流して名を呼べば
風に高梁鳴るばかり
愛しメイメイアア

蘭の花なら春毎に
咲いて楽しい日もあろが
乙女心のやるせなさ
沈む夕陽に影さえも
長い胡弓のすすり泣き
鳴くな夜鳥アア
作詞 佐藤惣之助
作曲 大村能章

潮の速さに狭霧の暗さ
敵をまともに上陸したが
俺もお前も泥人形
良くぞやったと男泣き

進め進めと夜も日も続く
馬も砲車も泥田の雨よ
負けてなるかと飛び込んで
行くぞクリーク水の中

いつも夜明けにゃ東を向いて
拝む朝日はその日の力
敵のトーチカ占領すりゃ
若い支那兵が手を合わす

友の戦死を弔う為に
弾丸の中からお経が響く
何と気高いその心
仰ぎゃ瞼が熱くなる

城は見えたが休んじゃならぬ
靡く日の丸にっこり眺め
またも進むぞ元気良く
雨の降る降る土の中
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