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陸・海軍礼式歌
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作詞 長田幹彦
作曲 松平信博

千草の守り破れねど
南風既に競わざる
雲居の月の行く末を
血に泣く夜半の不如帰

更け行く秋の風寒み
袞竜の御衣かた敷きて
笠置の露に伏し給う
帝を助け参らせて

菊水の旗吹き靡け
七度生きて皇道を
守護せんものと誓いつつ
孤忠に死せし君いずこ

遺烈は今も湊川
導き国の礎と
幾千代かけて仰がるる
ああ忠臣の墓標
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作詞 長田幹彦
作曲 橋本国彦

見よ八紘の果てまでも
輝き渡る日の御旗
我が建国の大理想
生まれて二千五百年

正義の血もて描きたる
歴史は長し日の丸は
日の大神に象りて
平和と威武の旗印

我が大君のしろしめす
御稜威に誇る民草の
誓いは堅し万代に
掲げよ高し日の御旗

潮騒どよむ東海の
礎深き国柱
日輪空に高照りて
朗らに靡く大御旗
作詞 長田幹彦
作曲 堀内敬三

見よ東に星消えて
太平洋の朝ぼらけ
我が艦隊は縦陣の
威武堂々と航進す

デッキに荒ぶ飄風に
怒涛は踊り雲は裂け
飛沫に濡れて輝くは
旭日紅き軍艦旗

我が堅艦の行くところ
勇武の誉れ人ぞ知る
海もしいかに猛るとも
決死の誓い我にあり

砲煙暗く海を込め
毒弾雨と降るとても
仇なす敵はたちまちに
藻屑となして撃滅す

水天万里黒潮に
浮かびて立てる富士ヶ嶺
世界に栄ゆる日の本の
秀麗無比の守護神

祖国を守る檣頭に
今照り渡る朝日影
無敵を誇る艦隊は
海波を蹴って航進す
作詞 内田良平
作曲 大村能章

敵の堅塁抜き難く
暫し躊躇う皇軍の
中に九州男子あり
満身これ肝これ神勇

建御雷か日本武
猛き仕業は千早振る
神代も聞かぬ肉弾の
勇士を三人今見たり

爆薬身に付け肉弾と
なりて進みし三勇士
骨は砕けて弾丸となり
血潮は散りて火となりし

勇士の肉弾爆破して
廟行鎮の堅塁も
抜きて掲げし日の御旗
昇る朝日に輝けり
作詞 時雨音羽
作曲 古賀政男

胡弓鳴らせばランタン揺れる
揺れるランタン小さく赤く
末は夜霧で
末は夜霧で絶え絶えに

胸のパレポの萎れる頃は
消える黄包車二度とは逢えぬ
今日も四馬路に
今日も四馬路に煙る雨

糸が震える胡弓の糸が
すすり泣く音の悲しく細く
遠い夜霧の
遠い夜霧のあの中で

別れ行く身は儚く淡く
霧の上海さよならさらば
明日は遥かの
明日は遥かの空の果て
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