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陸・海軍礼式歌
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あの成歡の戦いは
さして大戦ならねども
知らぬ敵地は岩も樹も
皆死の伏せる所なり
我が進みたる一尺の
土地の命の値ぞや
草に置くなる露さえも
色紅に染めなせし

肉あり血ある人の身の
躊躇い易き弾丸の雨
鎗の稲妻死の叫び
筒の響きのその中に
そ音も猛く吹きしきる
喇叭の号令進めや進め

我が喇叭手の源次郎
小高き岡に登り立ち
降り来る弾丸も数知れぬ
敵の方だに見返らぞ
目を隊長に注ぎつつ
又も号令進めや進め

山より落つる瀧の瀬が
我が進撃の弾剣
敵は得堪えで崩れたり
我が軍隊の働きは
黄金求めん為ならず
名誉の為ぞ国の為
身は小なれど肝は大

再び起こる進撃の
号令末だ半ばにて
進めや進めと音は消えぬ
如何はせしぞ源次郎
息切れせしかと返り見れば
足よろめきて唇は
なおも喇叭に接しつつ
進め進めの音は絶え絶えに
喇叭に伝う唐紅

彼斃れたり人々よ
心の色は熱血は
朱に喇叭を染めにけり
身は死すとてもますらおの
面は敵に向かいたり
汝名誉の戦死せり
岡山県下船穂村の
住人たりし源次郎
我が大君の御為ぞや
皇御国の御為ぞや
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作詞 木金文彦


片割れ月の物凄く
嵐に落ちて露深し
浜の荒磯音絶えて
千鳥も眠る丑三つの
闇に紛れて水雷艇
走るやいずこ白波の
寄せては返す浦影に
千曳の岩か仇船か
おどろおどろの音と共に
忽ち上がる水煙
黒白も分かずになりにけり
朝日の光うらうらと
劉公島に輝けば
雲に聳えし仇船の
今は影だになかりけり
底の藻屑と消えぬらん
嵐に怒る荒波の
岩噛む音の心地よや
作詞 奥邨義三


横雲は切れて跡なし大空に
輝くものは十六夜の
月の光は隈もなく
草葉の露は玉を縫い
夕果て無き秋風も
止みていつしか虫の音の
何を謡うか叢に
故郷思う草雲雀

君の凱陣を松虫と
喞つは花の機織や
縷をささず錦木を
飾るを頼む秋の蝶
尾花が末に敵瀝と
光を放つ蛍火は
君が馬前のか篝火か
雫に消えて又光る
その度々の嬉しさを
見せてもやらん男えし

敵を恨むは葛の葉か
葛にはあらぬ蔦桂
馬の足掻きを引き止めて
いとど悩まし星覬の
山に雲間に聳えつつ
鑿もて削る絶壁は
屏風を立して如くにて
勇めど路は捗らず
暫時は空を見たるのみ
又詮術はなかりける
いつ迄かくてあるべきぞ
行けや進めと励まされ
さらば徒足にて越えなんと
馬の背を下立つ
一軍すべて千余一
轡の音はりんりんと
谺をなして谷川の
水も流れる西の空
片破月を道しるべ
星の光は山の名の
行手明るし東雲の
はや近からんよ今の間と
岩打ち越えて登り行く
大将あとを見送りて
言甲斐もなき騎馬の人

馬に乗れるは何の為
駒を持てるは何故ぞ
徒足にて越さば俊足も
何とて甲斐のあるべきや
我は馬上をそのままに
苔に埋めし濡岩も
落ちて崩れん断崖も
何恐ろしき事あらん
山越す術はかくのこそと

駒の手綱を掻き取りて
岩の狭間も草芝の
露をも厭う事もなく
蹄に散らず虫の声
真一文字の星覬の
山路を越えて行く空に
星も隠れて横雲は
茜に染めて朝ぼらけ
一声高し駒の声
駿馬は勇む朝の風
鍬を持つ手に鉄砲持って
花の仙台出たのは去年
長野逗留広島街で
欠伸交じりの小言も出たが
やがて船出は宇品の港
これが故郷の見納めなるぞ
船の中から首差し出せば
煙のようだが山々の影

どうせ死ぬのに何要るものか
さんさしぐれを歌って死ねや
骨と髪とが故郷に行かば
家でかかめが鼻高かろう
さあさやれやれ突貫攻撃
弾は霰と飛んでは来たが
何の因果か当ってくれず
露営舎営に風邪さえ引かず
豚と芋とで豚のよに肥えた

夕べかかから手紙が着いた
家の倅は学校通い
村の娘っこがお嫁に行った
ブリキラッパを五銭で買って
次男は毎日ラッパ吹く
吹いたラッパを夢に見て
今朝のラッパで目が覚めた
目が覚めた ヤンレー
作詞 小中村義象


虎伏す韓山踏みならし
進みに進む我が兵士
見よや牙山の敵営は
見る間に潰えて跡もなし
大波逆巻く海越えて
進みに進む我が艦隊
見よや豊島の敵艦は
底の藻屑となり果てつ

海陸共に潔く
向かうは支那の四百州
平壌の山大同の水
よしその山は険しとも
黄海の波威海の潮
よしその波は荒くとも
日章国旗のさすところ
いかで靡かぬ国がある

鴨緑江に秋長けて
征衣吹く風肌寒し
進め進め我が兵士
進め進め我が乗る駒
この河一つ渡しなば
これ山一つ越え行かば
敵の死守せる奉天府
瞬く暇に取りつべし

折りしも海風吹き起る
大筒小筒のその音に
旅順口の戦いか
渤海湾の争いか
行けやいざ行けいざ兵士
いざとく行けやいざ兵士
八重の雲霧掻き分けて
共に眺むる北京の月

天地のあらんその限り
日月照らさんその極み
我が大君の大御稜威
輝かすべき時は来ぬ
青雲たなびくその限り
白雲降り伏すその限り
我が日本の御光を
輝かすべき世となりぬ
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