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陸・海軍礼式歌
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作詞 西條八十
作曲 万城目正

晴れのお召しを受けたる朝は
月もまん丸気も朗ら
咲いた咲いたぞ男の花が
撫でて嬉しい力瘤

受けた赤紙しみじみ見れば
大和桜の花の色
友よ見てくれ日本刀
物を言わせる時が来た

栄えの赤紙押し頂いて
遠く拝む二重橋
醜の御楯と出で立つ朝を
祝う亜細亜の明けの鐘
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作詞 西條八十
作曲 仁木他喜雄

夢の実を摘む乙女の歌に
暮れてきらめく水色星よ
星を数えて河辺を行けば
黄昏の泊船
蘇州懐かし

驢馬に揺られて柳の橋を
渡る旅人小雨に煙る
花の中から鳴る鳴る鐘は
思い出の寒山寺
蘇州懐かし

母を慕いて眠れぬ夜の
耳に囁く水音瀬音
白い杏の花咲く都
いつか見ん故郷ぞ
蘇州懐かし
作詞 朝倉安蔵
作曲 服部良一

南十字や北斗星
いずこで見るかますらおよ
戦の庭を偲びつつ
仰ぐ雲間の月蒼し

坊や御覧と指差して
遥かに望む空の果て
心で叫ぶ万歳も
声に応えて雁が鳴く

可愛い紅葉の手を振って
門出を送ったこの坊や
こんなに大きくなりました
せめて写せよ夜半の月

モンペ姿の束ね髪
覚悟は固い銃後妻
しっかと留守を引き受けて
解かぬ心の紅襷
作詞 菊池一夫
作曲 林伊佐緒

タイの娘に振袖着せて
日本娘に仕立ててみたら
ちょいと似てますあの横顔が
故郷の妹に瓜二つ

タイの娘はボートがお好き
朝の買出し椰子油にチーク
波に揺られて舳舨通い
水の中から夜が明ける

明日は楽しい水神祭り
髪も結いましょお化粧もしましょ
可愛いティーナに溢れるえくぼ
タイの娘は愛嬌者
作詞 佐藤惣之助
作曲 上原げんと

南国の青い空
赤い夕陽の珠江の流れ
進む汽船のデッキの上で
語るクーニャンまりほの匂い
銅鑼も鳴ります花の広東航路

花塔も黄昏れて
霞む緑の沙面波止場
並ぶジャンクに灯りが点もりゃ
風も囁く歌さえ響く
月が出ました花の広東航路

汽船下りてそのままに
プロムナードはバンドの辺
蛇の料理は嬉しかないが
街の花火の楽しい光
夢の旅行よ花の広東航路
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