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陸・海軍礼式歌
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作詞 佐伯孝夫
作曲 細田義勝

広漠千里満州の
野末の雲の乱れをば
見つめて雄々し立ち姿

貴方に送るこの下着
夜なべの妻の指先の
凍るを一人愛おしむ

潮焼け日焼け元気ぞと
太平洋から兄の文
共々守る生命線

高梁畑に風立ちて
蜘蛛の子散らす匪賊共
捕えて帰る月の道

極寒迫り身は凍る
焚き火も消えりゃ故郷の
囲炉裏を夢に偲びませ

南も北も一筋に
守りは固し生命線
銃後の花よ強く咲け
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作詞 西條八十
作曲 村越国保

海涛天を衝く所
燃えて火を吐く桜島
薩摩が生める快男児
姓は大山名は巌

十八剣を引っ提げて
早くも尽くす勤皇や
血風荒ぶ鳥羽伏見
花は蕾の稚児桜

皇国の為海を越え
遠き旅寝のヨーロッパ
君が極めし戦術は
日本を照らす新曙光

奉天沙河の大戦に
颯爽たりや司令官
よく三軍を叱咤して
祖国の急を救いたり

壮烈義烈尽忠の
至誠に燃ゆる勲功は
げに大山の名の如く
万古不朽に聳ゆらん
万古不朽に聳ゆらん
作詞 佐藤惣之助
作曲 阿部武雄

男なりゃこそ銃執りて
月に露営の草枕
捨てる命を惜しまねど
明日の手柄が気に掛かる

露の野菊の花一つ
戦闘帽子に摘み取りて
遠い故郷を夢に見りゃ
またもこさ吹く風の音

遥か長湖を見渡せば
雲に響くぞ雁の声
進み進んで幾百里
早いものだよ秋が来た

暗いランプのその下で
葉書書くのも今宵きり
明日はやるぞとお互いに
肩を叩いて武者震い
作詞 大木惇夫
作曲 阿部武雄

橇の鈴さえ寂しく響く
雪の広野よ町の灯よ
一つ山越しゃ他国の星が
凍り付くよな国境

故郷離れて遥々千里
何で想いが届こうぞ
遠きあの空つくづく眺め
男泣きする宵もある

明日に望みが無いではないが
頼み少ないただ一人
赤い夕日も身につまされて
泣くが無理かよ渡り鳥

行方知らない流離い暮らし
空も灰色また吹雪き
想いばかりがただただ燃えて
君と逢うのはいつの日ぞ
作詞 高橋掬太郎
作曲 江口夜詩

君は満州で銃を執る
僕は故郷で鍬を執る
果たす務めは変われども
同じ御国の為じゃもの

進めつわもの国の為
笑うて死ねよと言うものの
兵の辛苦を思いやり
降す号令も血の涙

主に贈りし弾丸除けは
生きて帰れと言うじゃない
君の御為いつまでも
無事で手柄を立てる為

海で朽ちよと野で散ろと
君に捧げた命なら
何の惜しかろもののふの
意気は九段の花と咲く
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