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陸・海軍礼式歌
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作詞 大高ひさを
作曲 能代八郎

コマメラ花咲く並木路を
走れよカルマタ愛しの子馬よ
金の小鈴をチンカラチンと鳴らして
とても明るいマニラは楽しい

あの丘この城弾丸の跡も
歌えば懐かしリザール恋しよ
今日は輝く日の丸葵で
皆朗らかマニラは新し

口笛吹き吹きどこへ急ぐ
バリンタワックの可愛い娘よ
胸に抱えたマンゴの籠にも
風が囁くマニラは微笑む

南の舟唄波に揺れて
灯影も懐かし第七波止場よ
今宵出船に別れを惜しめば
星も瞬くマニラは暮れ行く
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作詞 大高ひさを
作曲 阿部武雄

黄金の寺院よアユタヤの町よ
青い帳に暮れ行けば
夢は懐かし長政恋し
鎧姿も勇ましく
瞼に浮かぶ

タイの乙女よアユタヤの町よ
紅の夕月燃える頃
棕櫚の葉陰で木琴鳴らす
愛し瞳に黒髪に
風さえ香る

夢は都よアユタヤの町よ
パゴタ祭りの夜が更けりゃ
象の歩みも仄かに遠く
鐘が鳴る鳴る十字星
きらめく空に
作詞 牧房雄
作曲 八洲秀章

明けの山なら緑は晴れた
風も野の色露の色
朝の草刈り心も軽い
まして磨鎌の切れの良さ

あれはどこの娘姉さん被り
モンペ姿が良く似合う
朝の草刈り心も朗ら
はいさ隣の嫁も来た

朝は晴れ晴れ思いも一つ
皆揃うた鎌の音
朝の草刈り心も嬉し
帰りゃ朝餉の膳が待つ

肩の背負い籠何苦になろう
銃後日本を担う肩
朝の草刈り心もそぞろ
里じゃ鶏今鳴いた
作詞 島田磐也
作曲 杉山長谷夫

光は闇に目は土に
はや暮れ佇む森隠れ
シンガポールは指呼の内
覚悟の待機銃と剣
沈黙に兵が意気猛し

敵前上陸敢行の
時数刻に迫りたり
一発内に残さじと
決死に燃ゆる部下の前
我感激の涙のみ

心を水のごと澄ませ
生死を越えて暫し聞け
あるいは高く咽び来る
あるいは低く滲み寄る
無弦の琴のかの調べ

天皇陛下の御為に
立派に死ねと訓示せる
小隊長の我もまた
率先これを躬行し
最期を飾る花たらん
作詞 清水みのる
作曲 利根一郎

霧に夜明けて吹雪で暮れる
北は荒波アリューシャン
春が来たとて夏だとて
銃を構えて立つ勇士

髭の氷を拳で砕き
御旗翳して睨む空
遠く祖国を離れ来て
雪に頼もしあの姿

オーロラ輝く生命線に
眉をきりりとますらおの
燃える血潮はツンドラに
花を咲かせる時は来る
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