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陸・海軍礼式歌
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作詞 土井晩翠
作曲 陸軍戸山学校軍楽隊

明治天皇御諭の
五条の教畏みて
永く祖国の守りたれ
旗も旭日の印なる
我が陸軍の健男児

降魔の利剣振り翳し
無道を撃てる我が歴史
日清日露戦役の
先の光栄範として
ああ皇国の為奮え

奉天遼陽旅順口
同胞数万紅き血を
注ぎしところ今にして
その実結びて満蒙の
空瞳々の旭日照る

風雲さらに幾度か
東亜の空に暴れん時
進退共に義によりて
生きて至尊の為勤め
死して護国の霊たらん

三千年の国の粋
一兵一士悉く
勇の権化と立たんとき
正面に向ふ何ありや
一もて千に当たるべし

東亜に永く百年の
平和来たさん我が使命
これ文これ武備わりりて
世界悩ます魔に勝たん
ああ皇軍は神の剣
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文部省唱歌

鉄砲担いだ兵隊さん
足並揃えて歩いてる
とっとことっとこ歩いてる
兵隊さんは綺麗だな
兵隊さんは大好きだ

お馬に乗った兵隊さん
砂を蹴立てて駆けて来る
ぱっぱかぱっぱか駆けて来る
兵隊さんは勇ましい
兵隊さんは大好きだ
作詞 八木沼丈夫
作曲 藤原義江

どこまで続く泥濘ぞ 
三日二夜を食も無く 
雨降りしぶく鉄兜
雨降りしぶく鉄兜

嘶く声も絶え果てて 
倒れし馬の鬣を 
形見と今は別れ来ぬ 
形見と今は別れ来ぬ

蹄の跡に乱れ咲く 
秋草の花雫して 
虫が音細き日暮れ空 
虫が音細き日暮れ空

既に煙草は無くなりぬ 
頼むマッチも濡れ果てぬ 
餓え迫る夜の寒さかな 
餓え迫る夜の寒さかな

さもあらばあれ日の本の
我はつわもの予ねてより 
草生す屍悔ゆるなし 
草生す屍悔ゆるなし

ああ東の空遠く
雨雲揺りて轟くは 
我が友軍の飛行機ぞ 
我が友軍の飛行機ぞ 

通信筒よ乾パンよ 
声も詰まりて仰ぐ眼に 
溢るるものは涙のみ 
溢るるものは涙のみ

今日山狭の朝ぼらけ 
細く幽けく立つ煙
賊馬は草を食むが見ゆ 
賊馬は草を食むが見ゆ

露冷えまさる草原に 
朝立つ鳥も慌し 
賊が油断ぞひしと寄れ 
賊が油断ぞひしと寄れ

面輝やかしつわものが 
賊殲滅の一念に 
焔と燃えて迫る見よ 
焔と燃えて迫る見よ

山こだまする砲の音 
忽響く響く鬨の声 
野辺の草を紅に染む
野辺の草を紅に染む

賊馬諸共倒れ伏し 
焔は上がる山の家 
差し照れる日のうららけさ
差し照れる日のうららけさ

仰ぐ御稜威の旗の下 
幾山越えて今日の日に 
会う喜びを語り草
会う喜びを語り草

敵にはあれど遺骸に 
花を手向けて懇ろに 
興安嶺よいざさらば 
興安嶺よいざさらば

東亜細亜に国す我が日本 
王師一度行く所
満蒙の闇晴れ渡る 
満蒙の闇晴れ渡る
作詞 与謝野寛
作曲 辻順治

廟行鎮の敵の陣
我の友隊既に攻む
折から凍る如月の
二十二日の午前五時

命令下る正面に
開け歩兵の突撃路
待ちかねたりと工兵の
誰か後れを取るべきや

中にも進む一組の
江下・北川・作江達
凛たる心予ねてより
思う事こそ一つなれ

我等が上に戴くは
天皇陛下の大御稜威
後ろに負うは国民の
意志に代われる重き任

いざこの時ぞ堂々と
父祖の歴史に鍛えたる
鉄より剛き忠勇の
日本男子を顕すは

大地を蹴りて走り行く
顔に決死の微笑あり
他の戦友に遺せるも
軽くさらばとただ一語

時無きままに点火して
抱き合いたる破壊筒
鉄条網に到り着き
我が身諸共前に投ぐ

轟然起こる爆音に
やがて開ける突撃路
今我が隊は荒海の
潮の如く踊り入る

ああ江南の梅ならで
裂けて散る身を花となし
仁義の軍に捧げたる
国の精華の三勇士

忠魂清き香を伝え
長く天下を励ましむ
壮烈無比の三勇士
光る名誉の三勇士
作詞 大江素天
作曲 堀内敬三

過ぎし日露の戦いに
勇士の骨を埋めたる
忠霊塔を仰ぎ見よ
赤き血潮に色染めし
夕陽を浴びて空高く
千里広野に聳えたり

極寒零下三十度
銃も剣も砲身も
駒の蹄も凍る時
すわや近付く敵の影
防寒服が重いぞと
互いに顔を見合わせる

しっかりかぶる鉄兜
たちまち造る散兵壕
我が連隊旗ひらひらと
見上げる空に日の丸の
銀翼光る爆撃機
弾に舞い立つ伝書鳩

戦い止んで陣営の
輝き冴える星の下
黄色い泥水汲み取って
炊ぐ飯盒に立つ湯気の
温みに探る肌守り
故郷いかにと語り合う

面影去らぬ戦友の
遺髪の前に今開く
慰問袋のキャラメルを
捧げる心君知るや
背嚢枕に夜もすがら
眠れぬ朝の大吹雪

東洋平和の為ならば
我等が命捨つるとも
何か惜しまん日本の
生命線はここにあり
九千万の同胞と
共に守らん満州を
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