時代の乙女

作詞　矢島寵児
作曲　江口夜詩

幼馴染は遠い夢
我が身一つの世じゃないに
黒子愛しや来る日まで
待つも侘しき漁師町

なぜに明かさぬこの謎を
優し父さん胸の中
泣きはしませぬ運命なら
後姿の寂しさよ

感激乗せて春は来る
誰も彼もが晴れ晴れと
乙女心の純情に
解けて嬉しや今日の窓

若人出帆

作詞　矢島寵児
作曲　倉若晴生

沖は疾風だ試練の海だ
どんと突き出せ船板踏んで
ぐっと握った時代の舵に
目指す港へエンヤ
我等の意気でよ

空は青いぞ若さの腕だ
ぐんと回せばベルトも叫ぶ
躍る火花だ産業戦に
唸るモーターもエンヤ
我等の熱だよ

裸一貫命の瀬戸だ
どんと当れば男の胸に
張った帆綱に血潮と燃えて
昇る朝日はエンヤ
我等の歓喜だよ

三国旗かざして 日独伊同盟の歌

作詞　大木惇夫
作曲　山田耕作

朝の国起ちて唱えば
夜の国つれてこだまし
遂に来た秩序の夜明け
日の丸だハーケンクロイツだ
トリコロールだ
さあ行こう肩を組んで誓いの友よ

三つの旗取りて翳せば
嵐雲晴れて青空
世界には希望の光
日の丸だハーケンクロイツだ
トリコロールだ
さあ行こう肩を組んで誓いの友よ

若き血よ燃えて滾れよ
共に起つ強い力だ
やがて来る平和の為に
日の丸だハーケンクロイツだ
トリコロールだ
さあ行こう肩を組んで誓いの友よ

三つの旗取りて翳して
高らかに我等我等歌おう
輝ける秩序の朝を
日の丸だハーケンクロイツだ
トリコロールだ
さあ行こう肩を組んで誓いの友よ

舟唄人生

作詞　清水みのる
作曲　倉若晴生

若い船頭さん水の上
泣くも笑うも水の上
聞いて下さいこの胸を
幼馴染のお月さん

棹して流して日が暮れりゃ
俺もお前も川の鳥
雨の降る夜はほろほろと
共に歌うて暮らそうよ

俺も行きたや戦いに
利根で鍛えたこの腕で
見事乗り切る揚子江
見てて下さいお月さん

満州祭り

作詞　坂口淳
作曲　上原げんと

満州祭りはニャンニャン祭り
馬車で行きましょあの山へ
楊柳の糸が散りかかる
夢見るような春風に
芝居の銅鑼も流れ来る

満州娘のあの服は
紅と浅黄の花芥子よ
お嫁に行く日を楽しみに
小さい鏡買いながら
お山の女神に何祈る

祭りの広場は人の波
夜はランプも赤々と
杏の花が咲いたよに
可愛い瞳照らされて
かまぼこ馬車から芝居見る