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陸・海軍礼式歌
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作詞 時雨音羽
作曲 佐藤長助

海涛逆巻く北洋の
霧氷花咲くアッツ島
祖国防衛一線に
重き使命を担いたる
我が精鋭の山崎隊

時は五月の十二日
突如と起こる喚声は
多勢を頼む敵部隊
南と北と東より
雲霞の如く押し寄せぬ

熱血滾る神兵に
やわか起つべき剣ぞある
まず東岸の敵主力
水際近く引き寄せて
木っ端微塵に殲滅す

されども敵は新しき
装備を誇る数二万
我は僅かに二千余騎
心ばかりは逸れども
衆寡は敵せず口惜しき

驕れる敵は物量の
海陸空に物言わせ
休む暇無き猛撃を
怯まず今日も押し返す
神の姿ぞ我が勇士

手もて引き裂き歯もて噛み
岩と土とを血に染めて
死闘は続くああ二旬
屍と血潮のその中に
残るは僅か百余名

最後の一兵ある限り
敵に自由は許さじと
決意も固く眉上げて
日本刀を握り締め
敵陣睨む部隊長

部下の屍の中に立ち
血涙払う隊長は
はやこれまでと意を決し
主力を求め敵陣に
最後の突撃なさんとす

白夜に濃霧立ち込めて
二十九日の夜暗し
遥かに皇居伏し拝み
敵陣深く斬り込みて
無念や玉と砕けたり

ああ北海の湊川
二千余名の大楠公
壮烈万朶桜花と散り
死して護国の鬼と化す
誉れは高し山崎隊
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