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陸・海軍礼式歌
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作詞 落合直文


世に名高き威海衛
我にますらおに攻められて
逃ぐべき方も無きままに
早掲げたり白き旗

虜となした身しらの
数は千万八百万
我が手に落ちしから舟の
数は百艘はた千艘

陸に海路にかくばかり
雄々しき功績を立てたるは
広き世界の歴史にも
堪えて例はあらざらん

さはさりながらこのために
命捨ててしますらおの
身をし思えば儚さに
絞られれにけりわが袂

こと憎きは西の国の
心汚き蝦夷舟
そをし思えば口惜しさに
圧せけられり我が腕

この哀しさを口惜しさを
報い晴らさん身のために
彼捕えてし蝦夷らの
長き髪をばまず切らん

切りにし蝦夷のその髪を
大綱小綱に打ち縒りて
捕えし舟をや繋ぎてん

繋ぎし蝦夷のその舟の
千舟百舟万舟
そをまたさらに我が舟の
後ろの方にや繋ぎてん

さてまた前なる御舟には
日の大御旗翻し
軍楽隊の軍楽を
いと勇ましく節せてん

さてまた次なる御舟には
清き真榊を押し立てて
先に失せにし人々の
御霊の限り祭りこむ

さてまた次なる御舟には
高く掲げて祝いこむ
かく様々に装いして
君が御世をば歌いつつ
強しと誇る外国の
海の事々巡らばや
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