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陸・海軍礼式歌
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作詞 木金文彦


片割れ月の物凄く
嵐に落ちて露深し
浜の荒磯音絶えて
千鳥も眠る丑三つの
闇に紛れて水雷艇
走るやいずこ白波の
寄せては返す浦影に
千曳の岩か仇船か
おどろおどろの音と共に
忽ち上がる水煙
黒白も分かずになりにけり
朝日の光うらうらと
劉公島に輝けば
雲に聳えし仇船の
今は影だになかりけり
底の藻屑と消えぬらん
嵐に怒る荒波の
岩噛む音の心地よや
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渤海湾の要害は
旅順に並ぶ威海衛
これぞ関所の両扉
旅順は既に蹴破りて
残る一つの威海衛
清艦ここに逃げ篭り
地勢の険に寄り縋り
息の根僅かに通いしが
忠勇無双の我が兵は
栄城湾より上陸し
海陸力を合わせつつ
一挙に砲塁陥れ
兵艦残らず浦押しへ
関の扉を開きたり
縦令氷は鎖すとも
よしや浪風荒くとも
我が陸海の武士は
何の苦もなく進み越え
四百余州の都なる
北京の城を一押しよ
押し来せ攻め寄せ乗っ取りて
斎しく揚る鯨波を
聞く日は近くなりにけり
聞く日は近くなりにけり
頃しも秋月初め
秋とは言えど南洋の
炎威酷暑は火の如く
内地の夏にいや勝る
数十倍の猛熱に
肌や焼けて髪縮れ
加えて台湾の
未開極まる道路をば
草を分けつつ山を越え
渓を経りて糧食の
絶る切なる困難や
焼ける思いの炎熱も
君と国とのそが為に
無体極まる蕃賊を
戡定なして台湾を
治めんものと新竹を
占領されし我が軍は
ここに軍略整いて
近衛師団の全軍を
本隊右軍左軍とし
大甲渓の左岸より
牛馬頭へと進まれつ
群れ来る賊原を
迎え撃ちつつ逸早く
東大敦へ進入し
瞬時の間に台湾の
中央にその名匿なき
台湾府をば攻撃し
防ぎ守れる賊原を
四分五裂と追い払い
終に難なく有名の
要害堅固な全府をば
占領されて大捷の
凱歌を高く揚らるる
凱歌を高く揚らるる

時しもあれや右翼なる
川村少将が部下の兵
これを先途と正面の
へい仔頭より彰化へと
降り来る弾丸払いつつ
勢い込みつ進まるる
この時又も左翼隊
敵が険阻と侍りける
八卦山をば見掛けつつ
一同どっと攻め入りて
迎えてここに逸早く
最も烈しき戦いは
互いに発す大小の
砲煙哨雨と諸共に
見事彼奴等を撃退し
直に乗っ取る新竹城
斯かる鋭き我が軍が
破竹の勢の南進に
流石愚昧の賊原等も
辟易なして我先を
銃器弾薬打ち棄てつ
山また山をよじ登り
渓また渓を打ち渡り
丸びつこけつ一応に
道なき道を走りつつ
彰化県へと逃げのびて
八卦山頂有名の
音に名高き険山に
備えありつる砲台を
またなき物と頼みつつ
最も兵備を巖にして
我が南進の軍隊を
防がんものと勤めける
修理に疎き賊原が
身の程知らぬ挙動は
笑止にも又愚かなり
弥生の五日牛荘の
城に迫きる日本兵
大島大迫旅団長
兵を指揮して進みしが
いとも劇しき戦いは
我に不利なる市街戦
筒の響きは絶えやらず
夜半の夢さえまどろまず
息をも吐かず止めけをば
敵も流石に支えかね
敗れて逃げて雲霞
澎湖島と呼びなすは
四十余里の大島ぞ
事を台湾全島に
挙げんと思うその時は
先ず手始めにこの島を
陥いれるこそ有利ぞや
昔名高き鄭成功
始めて事を台湾に
挙げて三代島王と
その名世界に響きしも
その根據をば尋ぬれば
取りも直さずこの島ぞ

そかあらぬか白妙の
夏なお寒き遼東や
山東省の要害を
物の見事に打ち砕き
武名を世界各国に
轟かされし征清の
忠実武勇の我が軍は
ここに台湾全島を
征清せばやと逸早く
混成部隊を組織なし
比志島大佐を長として
名残の雪の消えやらぬ
末の三月月半ば
部下の勇士を引き連れて
数隻の艦に護られつ
宇品港を出発し
万里の波濤を蹴破りて
澎湖島へと差し掛かる
折から敵は我が軍に
押し寄せ来る有様を
探り知りしや騒然と
島の周囲の要塞に
野砲臼砲数多く
整列なして我が軍を
防がんものと健気にも
守備を固めて巌然と

我に抗いし敵原の
心根いとど笑止なれ
然れど彼等は烏合の徒
固まり義務の守備なれば
如何にぞ我に敵すべき
勢い鋭き我が軍の
訓練熟する攻撃に
島中逸一の要地とぞ
人も知りたる馬公港
馬公港も何のその
瞬間時に我が兵の
忠魂こもる鋭鋒を
受けて跡なく散然と
降るもあれば逃ぐるもあり
聞くも愉快な大勝を
奏しつ領す澎湖島

南の空に日章の
逸早高く燦然と
光り輝く光景は
混成部隊のますらおが
立てし武勇の功績ぞ
立てし武勇の功績ぞ
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