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陸・海軍礼式歌
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作詞 久保田宵二
作曲 江口夜詩

雲は清けし暁の
吹く風衝いて堂々と
大地を鳴らす我が精鋭の
万死恐れぬ意気を見よ

凍る原野も何のその
炎熱百度も何のその
畏き御陵威祖国の愛に
大和男子の血は躍る

進め戦友いざさらば
東亜の風雲急を告げ
百万の敵雪崩て寄すも
我に正義の備えあり

なおも仇なす者あらば
皇軍常に神助あり
降魔の剣破邪の鉾に
薙ぎて斃さん影も無く

響け進軍喇叭の音
輝け空に日章旗
金甌無欠歴史を誇る
皇日本の士気高し
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作詞 高橋掬太郎
作曲 大村能章

泣いて別れて松花江越せば
風が身に沁む興安辺り
思い切る気が思い切る気が
また鈍る

逢えば別れのある身じゃないか
残る未錬はさらさら時雨
今日も荒野の今日も荒れ野の
果てに降る

沈む夕陽を涙で見れば
何を鳴くやら満州鴉
暗い国境の暗い国境の
空で鳴く
作詞 島田磐也
作曲 鈴木哲夫

北四川路の生命線
月光淡きキュウキャンロ
我が鉄壁の陣を衝く
小癪な敵の大部隊

十六夜月も傾きて
暁寒き午前四時
前線突破企てて
潮のごとく敵は寄す

ああ憎むべき敵弾に
天皇陛下万歳と
我が戦友は皆斃れ
残るは児玉ただ一人

敵兵迫る目の前に
武運の神よ頼むぞと
弾丸雨飛のその下で
修理を急ぐ機関銃

喊声上げて敵兵は
陣地を目指し殺到す
五十メートル今正に
三十メートルその刹那

火蓋を切るは今なるぞ
機銃をぐっと握り締め
恨みや深し我が戦友の
仇を的に狙い撃ち

憎き敵よ思い知れ
火を吐き続く機関銃
決死の射撃その前に
斃れる敵は数知れず

敵兵正に撃退す
陸戦隊の我が勇士
児玉一等水兵の
決死の誉れいざ讃え
作詞 楠野まさ子
作曲 三宅幹夫

一目ちらりと見ただけで
忘れられない面影よ
どこの人やら名も知らぬ
ほんに儚い縁かいな

遠い満州遥々と
文をやったり貰うたり
慰問袋で結ばれた
ほんに儚い縁かいな

旅は道連れ世は情け
時雨凌いだ木の下で
会うて別れた旅の人
ほんに儚い縁かいな
作詞 鹿山鶯邸
作曲 田村しげる

空も遥々興安嶺の
風に任せてどこまで行くか
山羊の鳴く夜のゴビの旅

行けども行けども砂山続き
すすり泣くよな胡弓の音に
なぜか別れた人恋し

弱い心と叱ってみたが
思い出されるあの夜と同じ
滲む涙の月の色

何の未練と一鞭当てて
馬車急げよ旅路の果てに
誰を待つかや灯が見える
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