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陸・海軍礼式歌
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作詞 時雨音羽
作曲 細川潤一

星の降る夜の薔薇の花
白い支那服月の眉
広東の踊り子は
意中意中よ吾意中
歌であの人呼んでいる

胸に真紅な花の色
揺れる耳輪がちらちらと
夢探す黒い瞳よ
意中意中よ吾意中
今はあの日の花も無い

すすり泣き泣き夜を行く
破れ胡弓の主は誰
広東の踊り子は
意中意中よ吾意中
月を仰いで呼んでいる
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作詞 西條八十
作曲 竹岡信幸

春は曙鶯鳴いて
覚めて嬉しい兄妹
母と添い寝の幼い夢よ
昔恋しや懐かしや

可愛い手箱の姉様人形
落ちて壊れて泣いた時
泣くな妹と黒髪撫でた
あの手あの声懐かしや

広いこの世に兄妹二人
いつも離れず暮らそうと
堅く交わした優しい誓い
あの日あの頃懐かしや
作詞 佐藤惣之助
作曲 菊池博

朝の駅から鈴懸樹の
青い舗道いそいそと
純な瞳よ小麦の肌よ
若い正気は溌剌光る
君は真珠か街の宝石
僕等の光

ビルの仕事も青春の
生きる夢楽しく
愛の微笑よタイプの音よ
共に働く時局の仲も
君は紅玉か街の宝石
僕等の星よ

ラッシュアワーの黄昏は
街の灯も輝き
楽し家路よ春吹く風よ
胸の菫もそよそよ揺れる
君はダイヤか街の宝石
僕等の月よ
作詞 佐藤惣之助
作曲 佐々木俊一

街に灯の点く黄昏の
駅のベンチで汽車を待つ汽車を待つ
送り送られ故郷へ
暫し別れもまた楽し

若い希望に燃えながら
会社通いの明け暮れに明け暮れに
君と嬉しく懐かしく
行き来したのもこの駅だ

明日は故郷で応召し
僕も元気に生きるから生きるから
君も都会で働いて
時が来るまで待つが良い

さらば都会よ街の灯よ
君よ暫くさようならさようなら
今度来る時軍服の
伊達な姿を見せてやろ
作詞 久保田宵二
作曲 古関祐而

可愛い淡紅ベールで隠し
嬉し恥ずかし蒙古の花嫁さん
駒の鬣真白に揺れて
空にきらめく金の鞍

萌えて緑の祈祷の丘に
何を願うか蒙古の花嫁さん
乙女名残の真珠の夢が
髪に裳裾に揺れて散る

赤い帽子が灯影に匂う
花の蕾の蒙古の花嫁さん
包は七色衣装の波に
月も微笑む夜が更ける
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